石垣島におけるウスオビルリゴキブリの初記録
石垣島産 ウスオビルリゴキブリの標本
石川県ふれあい昆虫館の齊木亮太学芸員、渡部晃平学芸員と磐田市竜洋昆虫自然観察公園の柳澤静磨職員は、石垣島初となるウスオビルリゴキブリの標本を発見し記録しました。
本研究成果は、日本昆虫学会の学会誌「昆蟲ニューシリーズ」(2022年6月25日発行)に掲載される予定です。
研究の背景・成果
ウスオビルリゴキブリは2020年に、35年ぶりに日本で見つかったゴキブリの新種として記載され、与那国島のみから記録されています。本種は、種の保存法に基づく緊急指定種にも指定されており、希少性が指摘されています。石川県ふれあい昆虫館の収蔵標本を調査したところ、これまで未記録であった石垣島産のウスオビルリゴキブリの標本を発見し、記録しました。標本は、当館職員の石川が1998年に石垣島に出張に行った際に飛翔している個体を採集したもので、オス1個体のみが得られています。
展望
これまで記録のあった与那国島と今回記録された石垣島の間には、西表島があるため、分布している可能性があり、今後の調査が期待されます。
論文情報
論文タイトル:石垣島におけるウスオビルリゴキブリ(ゴキブリ目、ムカシゴキブリ科)の初記録
掲載誌:昆蟲ニューシリーズ、25巻2号(2022)
著者:齊木亮太、渡部晃平、柳澤静磨
論文ダウンロードページ(掲載後に下記からダウンロードできます。):https://www.jstage.jst.go.jp/browse/kontyu/-char/ja